coluli

安物のカメラ機材を使ったテスト撮影ばかりしています。

好みの階調/目指す階調 2

YouTubeをぼんやりとブラウズしていたら、「2018年のホラー映画ベスト10選(10 Best Horror Movies Of 2018)」というのがありました。

観てみたところ、紹介されている作品のトーンがどれも自分の好みでした。オリジナルの予告編を探して、トーンを調べてみました。

POSSUM

POSSUM

大半のカットは輝度域の4割程度しか使っていません。
彩度を抑えた画作りです。

SUSPERIA

SUSPERIA

こちらも同じ。屋外のシーンですら、8割程度です。
こちらはグリーンの色味が強い画作りです。

GHOST STORIES

GHOST STORIES

これまた同じ。空が大きく入ったカットでも、かなりレンジは狭めです。
屋外シーンの色温度は高め。青い画面です。

REVENGE

REVENGE

トーンは割と普通でした。かなりアンバーめにまとめられています。

UPGRADE

UPGRADE

トーンに関してはこれが一番普通(フル活用)かも。

190319|追記 動画がなくなり、別の予告編をつけました。なんかよくある青緑色の映画になっていました。

CLIMAX

CLIMAX

画面が真っ赤です。中央からハイライトにかけて、Rの成分しかありません。

A QUIET PLACE

A QUIET PLACE

ハイライトとシャドウを青緑色に転ばせた、よく見かけるタイプの画作りです。あまり好みではありません。

THE ENDLESS

THE ENDLESS

低彩度に加え、シャドウがぜんぜん締まっていない枯れた感じのトーンが印象的です。

ANNIHILATION

ANNIHILATION

SF映画だからか、割と普通のトーンでした。

HEREDITARY

HEREDITARY

銀塩フィルムのLookをあてがったような、よく見かけるタイプの画作りでした。あまり好みではありません。


RGB波形だけでは、どのようなグレーディングをやっているかはほとんどわかりませんが、それでもだいぶ参考になります。

動画からの静止画の切り出し

動画ファイルからの静止画の切り出しについて検証してみました。


DC-GH5には「6K Photo」という、動画(=高速連写)から静止画を切り出す機能があります。

夜の風景を撮るとこんな感じになります *1

01_カメラ内現像_P1000676

感度はISO12800、30fpsの連写なので、シャッタースピードは1/30です。

6K Photoはカメラ内での画像切り出し時に前後のフレームを参照してノイズリダクションをかけてくれるはずなのですが、あまり効果を感じません *2

Panasonic GH5の製品ページから

時空間ノイズリダクション

6Kフォト/4Kフォトモードで撮影した膨大なデータを用いて、残したい瞬間の前後の複数フレームから被写体の動きを読み取り、画素ごとに動きを考慮したフレーム合成処理を行うことで、ノイズを抑えた美しい1枚の写真として残すことができます。
高感度撮影時にはこの「時空間ノイズリダクション」が自動ではたらき、高ISO時に発生しやすいノイズを大幅に削減することが可能になりました。


切り出しに使われる元の動画は6Kのh.265なので、Premiere CC上で処理してみました。

02_NeatVideo_P1000670.00_00_01_21.静止画001

  • ノイズリダクション用のプラグイン、「Neat Video *3 」を使ってノイズを軽減しています。前後5フレームを参照しています。
  • ホワイトバランス/トーン/彩度などを調整しています。動画ファイルは10bitなので、多少の補正には耐えられます。

ややぬるりとしましたが、ディティールもそれなりに残ったままノイズが軽減されました。トーンも好みのものになりました。


通常のraw撮影カットをLightroomで現像したものはこのようになります。

03_raw_1000673

1ショット画像のノイズリダクションはやりすぎるとディティールがかなり溶けます *4 。また、カラーノイズを減らそうとすると全体的に色が抜けてしまうようです。ほどほどにします。


夜景に限らず、6K Photoからの切り出しは、Premiereを使った方がいいかもしれません。ただし手間はそれなりにかかります。

単に夜景であればフルサイズなど大きなセンサーのカメラを使うのがよいでしょう。あるいは、最新のスマートフォンを使えばもっとずっとキレイに撮れると思います。


190310|追記 昼間の動体撮影では、あまり役に立ちませんでした。


*1:構図と縦横比だけ調整しています

*2:撮影時のノイズリダクション設定が関係しているかもしれません。[ -5(最低) ]にしています。

*3:

*4:

ALLDOCUBE X

DSCN1549

中華製の高性能AndroidタブレットALLDOCUBE X」を買いました。コンテンツビューア *1 としては最高です。

レビューというほどもでもなく、要点だけ。


  • 有機ELディスプレイは素晴らしいです。黒は「無発光」なので、締まりが完璧です。発色も良いです。不自然な彩度の高さ *2 もありません。
  • ハードウェアの仕上げは悪くありませんが、気にすると気になります。
    アルミユニボディの桶(おけ)にガラスを上からはめ込んだ形状ですが、アルミボディの縁とガラスが面一(つらいち)になっていません。はみ出たアルミ枠のエッジで指の腹が削れます。
    また、ガラスの四隅を押すと、微妙に凹みます。
  • 電池をもりもりと消費するようです。ただ、画面の輝度を最低にしてもそこそこ快適に観れるので、対策は可能です。
  • 音量は「最低」にしても結構デカイです。ヘッドホンが役立ちます。
  • 指紋認証は速いです。本当にチェックしてるのかな。

これまではSonyXperia Z4 Tabletを便利に使っていまししたが、総合点で超えた *3 ので、置き換えることにします。


190308|追記 性能も良く、画面もキレイで大変気に入ったのですが、やはりアルミの縁が痛くて困っています。どうやら最初から貼られている保護フィルムを残した状態で面一(つらいち)になるようで、剥がしてしまったことを後悔しています。そのうちTPUのケースとかが販売されるとは思いますが、それまではがまんです。

購入時におまけでついていたカバー付きのケースは、磁石が変に反応するのか使用中に突然ブラックアウトしたりで、あまり実用的ではありません。


*1:タブレットはこれまで何枚も購入しましたが、自分にとってタブレットは「クリエイティブツール」でなく、「消費ツール」である事がわかったので、迷わず買えました。

*2:Galaxy S8のディスプレイは不自然に高彩度でした。

*3:Xperia Z4 Tabletとの比較では、

  • 軽さはXperiaが圧倒的に優れていました(389g)。500gは片手で持つにはやや重めです。iPad Pro 11インチ(468g)よりも少し重いです。
  • 素数は変わらず(2560*1600|iPadよりもちょっと横長・多め)ですが、画面サイズが10.1から10.5へと、ほんの少し大きくなりました。
  • お風呂でも使えるXperiaの防水機能(IPX5/8)は便利でしたが、あきらめます。
  • Xperiaはsimを挿せましたが、外に持ち出すことはほとんどなかったので、Wi-Fi専用機で困りません。
  • (昔はできたのにいつの間にかできなくなっていた)4KのYouTube動画を1440pで(また)再生できるようになっていました。これはけっこう大きいです。
  • Xperia香港経由で6万円、今回はBanggoodで3万円で購入しました。

キーボードの補強

_1010227

以前、サブのPC用にBluetooth接続のキーボード、Anker Ultra-Slim Bluetooth Keyboardを購入 *1 しました。

廉価でキータッチも悪くなく、役に立つかと思いしばらく使っていましたが、どうも使い心地がいまひとつですぐに使うのをやめてしまいました。

その後、ネットのレビュー記事を読んでいて、

「このキーボードは中央がたわむ」

という指摘を見つけました。どうやら剛性の不足が使い心地の悪さの原因だったようです。

さっそく補強してみました *2

_DSC0990

大きめの防振用のシリコーンを貼り付け、さらに細い板をあてがいました。

_DSC0992+

板をはさむことで接地面(写真の赤い線)が増えました。ちょうど3列目のキーの裏側の空間がなくなり、押してもたわまなくなりました。 間のシリコーンはダンパーとして機能すると同時に、机でのずれ防止にも役立っています。


使い心地はかなり改善しました。またしばらく使ってみようかと思います。


190212|追記 板が微妙に厚すぎてゴム足が少し浮いていました。少し削ったらさらによくなりました。


*1:Amazonなどでは売り切れの表示となっていました。マイナーチェンジが控えているのかもしれません。

*2:キーボードの裏側に金属板などをエポキシ接着剤で固定しようかと考えていましたが、手近な素材で済ませてしまいました。

USB Type-Cケーブル 2

近所のローソン100(100円ショップ)でUSBケーブルを購入しました *1

DSCN1544_50 mm_1-40 秒 (f - 2.8)

片側がUSB Type-C(オス)、反対側がMicro USB Type-B(オス)です。 充電に使うにしても、パソコンに繋ぐにしてしても、あまり需要のない組み合わせに思えますが、下記のように使えます。

キーボードの接続

(USB Type-Aポートのない)Windowsタブレットと、有線キーボードの接続に使えました。

DSCN1536_46 mm_1-50 秒 (f - 2.5)

OTGケーブルを介す必要もなく、あっさり認識しました。ちょっとびっくりしました。ホスト(親)とデバイス(子)の判断はどのように行なっているのでしょうか……。

キーボードはケーブル直出しではなく、Micro USB Type-Bのポートが用意されている必要があります *2 。また、キーボード本体にハブ機能がないと、そこから有線マウスをつなぐことはできません*3

Windowsのほかにも、(Type-Cの)Androidスマートフォンとも繋いでみました。これまたあっさり認識しました。

所有していないので未検証ですが、最新のiPad Pro(UCB-Cのモデル)にもたぶん繋がると思います。

コンデジ画像の読み出し

コンデジSony RX100)を繋いでみたところ、USBマスストレージモードであっさり認識しました *4

全てで機能します(iPad Proは未検証)。MacではUSB 2.0デバイス(転送速度:480Mbps)として認識されていました。


高価な多機能ハブや変換ケーブルいらずなので、それなりに役に立つと思います。

iPad Proをお持ちの方も試してみてください。


*1:白と黒を買いました

*2:かなり限定的ですね。Blurtooth接続のキーボードよりレアかもしれません……。

*3:こちらのキーボード(ThinkPadキーボード)にはトラックポイントがついているのでマウスは不要です。

*4:転送速度にこだわらなければWi-Fiでも済んでしまいますが、動画や複数枚のrawファイルの取り込みなどに有用だと思います。

雑なレンズテスト 3

ちょっと気になったので、また、雑なレンズテスト *1 をやってみました。

コンデジの解像力テストです。適当に作成したチャート図を撮影し、絞り値ごとの解像力を調べてみました。

_DSC0966

  • 広角端(28mm相当)で行いました。
  • シャープネス:0、ノイズリダクション:0で現像しています。

Sony DSC-RX100

Sonyの高級コンデジ、RX100の *2 センサーは1インチです。画素数は2090万画素。画素ピッチがかなり狭いので、回折の影響を受けやすいと思われます。

中央部

_DSC0967

  • 中央部の解像ピークはだいたいF3.2くらいでした。
  • とはいうものの、F2.2〜F5.0くらいまで、ほとんど判別がつきません。
  • 回折の影響か、画像が劣化し始めるのは、F5.6くらいからでした。
  • 絞り開放のF1.8は甘いですが、回折で若干劣化したF6.3と同等です。

周辺部

_DSC0967

  • 傾向は全く同じでした。やはり解像ピークはF3.2くらいです。
  • 当然ですが、周辺部は中央部よりも解像がわずかに劣ります。

結論

開放を避けてちょっと絞った方が画質はよくなりますが、深く絞り込む必要は全くなしです。

Nikon Coolpix P7700

小物撮影に使用しているNikon Coolpix P7700は、今となっては貴重な1/1.7サイズのセンサーです。画素数もよくばらず1200万画素。今でもとても役に立っています。

中央部

DSCN1520

  • 解像ピークは開放のF2.0でした。
  • 絞るとなだらかに解像力が落ち、F5.0くらいから回折による劣化が判別できるようになります。

周辺部

DSCN1524

  • 解像ピークはF2.8でした。この時点で周辺光量落ちも改善します。

結論

周辺部の画質も含めると、ちょっと絞った方が画質はよくなりますが、開放のままでも全く問題なしです。

まとめ

コンデジの絞りは迷わず開けて撮りましょう。絞ってもさして画質は向上せず、小型センサーはもともとピントも十分深いので、絞る意味はあまりありません。


190214|追記 デジカメジンのコメント欄に興味深いコメントがありました。

1/2.3インチセンサーのコンデジで画素数が2000万画素だと理論値でF2が限界で、実際はレンズの残存収差(特に球面収差、倍率の色収差とコマ収差)の絞り込みによる減少との相関で絞り込みによる収差減少による解像改善が回折ボケに解像悪化に埋もれるまでは、理論値より2段から2.5段絞れるが、コンデジは限界にきているから1/2.5インチセンサーでも1200万画素のiPhoneが上とかはそりゃ当然。
(中略)
回折限界と残存収差の絞り込みに減少はどちらも計算でシミュレート(エクセルのマクロがいっぱい公開されている)できる
(後略)


*1:

*2:

日本語入力のカスタマイズ

使っている複数のマシンの使い勝手の差をなくすために、PC関連はどれも簡単なカスタマイズをしています。カスタマイズ内容について記事にしました。自身のための備忘録となります。

前提

初めて購入したコンピュータ(と一緒に購入したキーボード)がUS配列だったので、それ以来、英語キーボードオンリーです。ラップトップPCも英語キーボードモデルしか購入しないことにしています。

「ら行」の入力

「ら行」の入力は[ R ]でなく[ L ]を使うことにしています。初めて使ったFEP漢字Talk上のMacVJEで、その時にら行をLで入力する癖がついてしまいました。

  • OSXの場合、Kotoerizer(ことえらいざー)を使って(旧来のことえり式に)Lでら行を入力できるようにしています。10.14 Mojaveでも *1使えています。

  • Windowsの場合、[ローマ字設定]で簡単に変更できます *2 。「ら」「り」「る」「れ」「ろ」「りゃ」「りゅ」「りょ」のローマ字入力を、新しいマシンを導入のたびに都度設定 *3 しています。

  • iOSAndroidでは、[ L ]によるら行の入力方法は見つけられていません。外付けのキーボードもいくつか購入しましたが、繋ぐのをやめて今に至ります。

日英の切り替え

日本語入力と英語入力の切り替えは、スペースバー両端のキー *4 で行うことにしています。スペースバーの右のキーを押すと日本語入力、スペースバー左のキーを押すと英語入力、としています *5

  • OSXの場合、Karabiner-Elements *6⌘英かなを使っています。
  • Windowsの場合、alt-ime-ahkを使っています。
  • iOSAndroidでは、日英切り替えのカスタマイズ方法は見つけられていません。外付けのキーボードもいくつか購入しましたが、繋ぐのをやめて今に至ります。

このようなカスタマイズへのこだわりが過ぎると、機材の選択肢が減るのであまり良くないこととは思います。

190129|追記 このへんのこだわりのせいで、ChromeOS(Chromebook)やubuntuLinuxデスクトップ)にも手を出した後、すぐにやめてしまったことを思い出しました。


191209|追記 元サイトがなくなるとわからなくなってしまうので書き写します。

Karabinerの別タブが開かない不具合は、~.config/karabiner/karabiner.jsonの中に記述してある"lazy": true"lazy": falseに置換すると直りました。2箇所あります。


*1:200920|追記 macOS Catalina(10.15)でのカスタマイズを記事にしました。

*2:220914|追記 Microsoft IMEの場合、ローマ字設定を行うためには旧来のMicrosoft IMEに設定を変更する必要があります。

*3:191018|追記 Microsoftアカウントの同期で、再設定しなくても済むようです。

*4:OSXは[ ⌘ ]、Windowsは[ Alt ]です。

*5:先日、キーの数が少なくコンパクトな「60%キーボード」を購入しましたが、スペースバー右側のAltキーが別のキーと兼用されており、日英切り替えには使えませんでした。

*6:最新のOSで不具合が出ますが、解決方法がありました。