coluli

安物のカメラ機材を使ったテスト撮影ばかりしています。

HLGをTone MappingでBT.709に変換

10bitのHLG(Hybrid Log-Gamma)の動画をPremiere Proの新機能「Auto Tone Mapping(自動トーンマッピング)」でBT.709に変換しました。輝度差の大きな状況でも白飛び・黒潰れが発生しません。

Panasonic Lumix DC-GH5のHLGモード *1 で5K撮影 *2 しています。編集時に16:9にクロップしました。

暗い室内と明るい青空が適切に収録されています。撮って出しでは輝度差が圧縮されすぎてやや「HDR臭い」ので、編集時にコントラストを上げています。最後、Premiere内蔵のLookをあてがいました。

通常の撮影では白飛び・黒潰れのどちらかを許容しなければいけない状況ですが、log収録のように広いダイナミックレンジで撮影できます。また、編集時にLUTは必要ありません *3

HDR PQにも対応しているので、logを搭載していないEOS R10やEOS R50でも同様 *4 の撮影が可能です。

動画解説

TM:off

↑ 通常の撮影では青空は完全に白くとんでしまいます *5

撮って出し

↑ HLGで収録した動画を自動トーンマッピングをオンにしてB.T.709として取り込むと、階調が輝度内に整います。が、ちょっと軟調すぎます。空の青さも不自然でやや「HDR臭い」。

Pr自動補正

↑ Premiereの自動補正を加えてもさほど変わりません。

自分なりに補正

↑トーンを最大限に使うよう、ざっくりと編集しました。[露光量:+1 コントラスト:+100 白レベル:-75 黒レベル:-1 自然な彩度:+20 彩度:105]としています。

Lookの適用

↑ こちらにLookを当てると暗部が再び明るくなります。「KODAK 5218 KODAK 2395 (by Adobe)」を100%で適用しています。


*1:

*2:

*3:カラー「コレクション」のためのLUTを意識することは今後は減っていき、カラー「グレーディング」のためのLook編集だけが意識してあえて行う作業になっていくのでしょうか。

*4:

世の中的には「iPhoneHDRが便利に使える!」という認識のようですが、私としては「ローエンドのEOS Rで10bit動画が気軽に使える!」です。

*5:動画内にはありません