Fujifilmのフィルムシミュレーションを再現した、野良dcpファイルを入手して、その再現度を比較してみました。
先に結論
どれも実用的です。ブラインドテストされたらたぶんわからない。
- 野良dcpは全般的にややコントラスト高め・わずかに暗め。
- 野良dcpは各フィルムの癖(彩度・コントラスト・色転び)を強調している印象があります。「いかにもなVelvia」「皆がイメージするClassic Chrome」。
- 逆にLr内蔵のプロファイルは「お上品」な印象があります。色相の転びも少なめです。
といっても微差なので、おそらくraw現像時の調整で吸収されてしまうでしょう。
dcpファイルの入手
ググったら2種類ほど見つかりました。
abpy
Provia、Astia、Velvia、Classic Chromeの4つのdcpファイルをダウンロードできます。サンプルはFujifilm X-T1用とPanasonic DMC-GH3用だったので、dcpToolを使ってX-T100用のファイルを作成しました *1 。
lichtzeichner
the latest Archiveがえらく重かった(300MB弱)のですが、開けてみたら852機種分(!)のファイルが入っていました。
各種カメラ用のProvia、Astia、Velvia、Classic Chromeの4つのdcpファイルをダウンロードできます。
この2つをLightroom内蔵のプロファイルと比較しました。FujifilmのX-T100で撮影したrawをプロファイル以外は全く同じ条件で現像しています。
パっと見では微差過ぎてあまり面白くないです。上から、Lightroom内蔵、lichtzeichner、abpyの順です。Classic Chromeについては、私が先日に作成した設定も加えています。
Provia
並べて見てもほとんどわかりませんね。ブラウザでそれぞれをタブ表示して、切り替えるとなんとか差が判別できるかも。(同じ設定なら)野良がややアンダー気味です。
Astia
画面左下の雲や建物のグリーン被り(転び)が微妙に異なります。Lr内蔵が好みです。
Velvia
Lr内蔵以外はコントラストがやや強め、シャドウはつぶれ気味です。
Classic Chrome
空のグリーン転びは野良の方が強めです。4枚目は以前の記事で作成した設定 *2 です。
感想
使っているカメラ用のプロファイルが見つかれば、無改造でそのまま使えるlichtzeichnerが手軽でよいと思います。でも、どの画像もLr内蔵プロファイルで現像したものの方が好みでした。