coluli

安物のカメラ機材を使ったテスト撮影ばかりしています。

Classic ChromeをLightroomで再現する(リトライ)

前回 *1 の再現度が今一つだったので、リトライしました。

カラーチャートの改善

Adobeの8色相 *2 」に少しでも近づけるべく、トーナルカラーのビビッド(とブライト)の全色をチャートにしました。

間引きしないカラーチャート ↑ ビビッドトーン19色を中央2行にまとめました。外側はブライトトーンです。

色相の測色Adobeカラーで現像したものを測色しました。

8色相のチョイス ↑ 「Adobeの8色相」に比較的近い色相として、これらの8色で調整作業を行います。やり方は前回と同じです。

調整と妥協

調整値
↑ この調整値で、Classic Chromeの色調に近づけることができそうです。数値は厳密を追いすぎず、色相を最優先に、彩度と輝度はわずかに妥協しています。

差の絶対値 ↑ 調整後の画像と、Classic Chromeの画像の「差の絶対値」を調べてみました。残念ながら特定輝度の青がどうしても揃いません *3 でした。

もしかすると、Classic Chromeも特定輝度の特定色(明るい青=空色)のみをピンポイントで補正 *4 しているかもしれません。

作例

他社のカメラで撮影したrawをClassic Chrome風に現像したものです。

Canon PowerShot G7 X Mark III

EOS M

Panasonic DMC-G7

Pentax K-30

おおむねうまくいったと思います。前回のような、補正のしすぎによるトーンの破綻も生じていません。

オリジナルと補正版との比較

Fujifilm機(X-T100)のraw画像をオリジナルのClassic Chromeプロファイルで現像したものと、Adobeカラープロファイルを補正したもので比較してみました。

_DSF0511_純正Classic_Chrome ↑ オリジナルのClassic Chromeプロファイルで現像

_DSF0511_Adobeカラーを補正Adobeカラープロファイルを補正したもの

_DSF0375_純正Classic_Chrome ↑ オリジナルのClassic Chromeプロファイルで現像

_DSF0375_Adobeカラーを補正Adobeカラープロファイルを補正したもの

_DSF0314_純正Classic_Chrome ↑ オリジナルのClassic Chromeプロファイルで現像

_DSF0314_Adobeカラーを補正Adobeカラープロファイルを補正したもの

かなり近いですが、微妙なトーンは異なります。また、空の色は明らかに異なります。

追記

こちらの記事も併せてお読みください。僅かですが、クラシッククロームも輝度毎に色相がシフトします。


*1:

*2:

*3:該当のチップの色を揃えると、別のチップの色が揃わなくなります。

*4:CanonのPictureStyleEditorにも同様の機能があります。