前回 *1 の再現度が今一つだったので、リトライしました。
カラーチャートの改善
「Adobeの8色相 *2 」に少しでも近づけるべく、トーナルカラーのビビッド(とブライト)の全色をチャートにしました。
↑ ビビッドトーン19色を中央2行にまとめました。外側はブライトトーンです。
↑ Adobeカラーで現像したものを測色しました。
↑ 「Adobeの8色相」に比較的近い色相として、これらの8色で調整作業を行います。やり方は前回と同じです。
調整と妥協
↑ この調整値で、Classic Chromeの色調に近づけることができそうです。数値は厳密を追いすぎず、色相を最優先に、彩度と輝度はわずかに妥協しています。
↑ 調整後の画像と、Classic Chromeの画像の「差の絶対値」を調べてみました。残念ながら特定輝度の青がどうしても揃いません *3 でした。
もしかすると、Classic Chromeも特定輝度の特定色(明るい青=空色)のみをピンポイントで補正 *4 しているかもしれません。
作例
他社のカメラで撮影したrawをClassic Chrome風に現像したものです。
おおむねうまくいったと思います。前回のような、補正のしすぎによるトーンの破綻も生じていません。
オリジナルと補正版との比較
Fujifilm機(X-T100)のraw画像をオリジナルのClassic Chromeプロファイルで現像したものと、Adobeカラープロファイルを補正したもので比較してみました。
↑ オリジナルのClassic Chromeプロファイルで現像
↑Adobeカラープロファイルを補正したもの
↑ オリジナルのClassic Chromeプロファイルで現像
↑Adobeカラープロファイルを補正したもの
↑ オリジナルのClassic Chromeプロファイルで現像
↑Adobeカラープロファイルを補正したもの
かなり近いですが、微妙なトーンは異なります。また、空の色は明らかに異なります。
追記
こちらの記事も併せてお読みください。僅かですが、クラシッククロームも輝度毎に色相がシフトします。