何となく思い付きで、使っているスマートフォンをZTEのBlade V580にしてみました。
オクタコア/5.5インチのFHD液晶/指紋認証/アルミ製の質感の高いボディでありながら、2万円台後半(26,218円で購入しました)のSIMフリー端末です。コストパフォーマンス抜群の機種ということで、さぞかし大満足できるだろうと予想していたのですが、いざ使ってみると色々と思うところが出てきました。
大変よくできた端末で、たいていの方にはオススメ機種だとは思うのですが、あえて不満点だけを挙げてみます。
5.5インチは最悪のサイズ
もちろん、その人自身の手のひらの大きさに依るとは思いますが、5.5は非常に使いづらいサイズではないかと思います。サイズと使い勝手の関係はこんな印象です。
- 4インチ:
iPhoneSEなど。
画面の隅々まで指が楽に届きます。片手で快適に操作できます。操作していて「快適さ」を感じます。 - 4.6インチ:
iPhone6やXperia Compactなど。
画面の隅まで一応指が届きます。片手で操作できる限界サイズだと思います(でも、厚手のケースに入れたらもうダメなような気がします)。 - 5インチ:
今どきの標準的なHD画面のAndroid機など。
画面の隅には指が届きません。持ち方を少しずつ変えながら、なんとか片手で操作できないことはありません。ですが、この時点でもう「快適」ではありません。
- 5.5インチ:
当機種
片手では操作できません。できないにも関わらず、しようとしてしまいます。「おっとっと」と落としそうになりながら、それでも無理やり片手で操作します。その際に快適さはありません。常時イライラしながら使っています。「片手でしっかり持って、もう片方の手の指で操作」を前提にしたサイズなのでしょうが、そんな使い方はほとんどしません。逆に、両手で持つには小さすぎます。
- 7インチ:
(先日まで使っていた)Huawei MediaPad X1 7.0など。
ここまででかくなるとさすがに片手では操作しようとは思いません。両手で使います。新書判とほぼ同寸。電車の中などで快適に使えるサイズです。「スマートフォン」とは別ジャンルの製品です。「ファブレット」とはよく言ったものです。
ムダに高いピクセル密度
そもそも通常のスマートフォンよりサイズが大きくなったのは、ピクセル数が多い液晶だからです。FHD(1920*1080)の画面は写真や動画を見るには(スマートフォンにしては)大変綺麗です。 ただ、増えたピクセルは「画面の滑らかさ」のためだけに使われています。「ピクセル密度(Density)」が高い(480)ため、Webサイトのテキスト量といった「画面内の情報量」は標準サイズのスマートフォンとほぼ同じです。 今ひとついけてないAndroidの標準日本語フォント「モトヤ」がいくら滑らかに表示されても、あまり快適さにはつながりません。
ちなみに、先日まで使っていたMediaPad X1(1920*1200)のDensityは320。通常の5インチスマホと同等の数値です。一画面中の情報量も多く、「大きいスマホ」を使う意味があります。
1日持たないバッテリー
自分の使い方では1日持ちません。ぬるぬるサクサクでもバッテリーが持たないのであればあまり意味がありません。昼間にオフィスで充電とか、モバイルバッテリーを持ち歩こうかとか、画面を少し暗くしておこうかとか、煩雑な作業がほんの少し増え、小さなイライラが蓄積します。バッテリー容量は3,000mAh*1なんですが……。
ボタンが増えた分煩雑になった操作
指紋認証は登録も簡単、素早く動作しますが、今のところ「ロック解除」にしか使えません*2。で、ロック解除した後は完全に無用の長物です。触ってホーム画面に戻るわけでもなし、画面スリープするわけでもなし。でも、そのような挙動を求めてつい触ってしまい、これまたほんの少しだけイラつきます。
前機種のMediaPad X1が意外と自分に合っていたのでしょう。 数週間しか使っていないのでまだ気が変わるかもしれませんが、ちょっと使い続けられないかもしれません。残念です。
スマートフォンに対する知見が蓄積してもあまり嬉しくないのですが、いい経験だったと納得するしかありません。
けなしすぎてちょっとあんまりなので、いいところも挙げておきます。
外観
デザインはシンプルでムダな抑揚もなく、とてもよいです。アルミ梨地の質感も高く、パーツの造りも悪くありません。好みです。何よりも
画面側にメーカーロゴがない
のがよいです。
仮にどんなにカッコいいロゴだとしても、画面側に入っている時点で購入候補からは却下することにしています。ASUSや(最近の)Huaweiなどは対象外です。 また、SIMフリー機なのでキャリアのロゴももちろん入っていません。