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安物のカメラ機材を使ったテスト撮影ばかりしています。

Magic Lantern|「スーパー解像度」でraw動画を高画質化

EOS MとMagic Lanternの組み合わせでraw動画を撮影しています。

Magic Lanternにはいろんな撮影モードがありますが、今は「5K anamorphic frtp」をメインにテストを続けています。

5.2K(5208px × 2178px)のraw動画が撮影できる、という一見すごいモードなのですが、実際には1736px × 2178pxを横方向に3倍目伸ばししています。総画素数は378万画素(3,781,008画素)で、FHD(1920px × 1080px)の207万画素の約1.8倍です。また、普通の4K(3840px ×2160px)は829万画素なので、Magic Lantern 5.2Kはその半分以下の画素数となります。そんなにすごくはありません。

さらに、今どきの4K動画は5K、6K、7Kのセンサーフル幅をオーバーサンプリングしていたりするので、解像感ではやはり見劣りします。

そこで、撮影後の中間生成物であるところの連番dngファイルを、Adobe Lightroomの「スーパー解像度」 *1 を使って解像度/解像感をアップする実験をしてみました。

明らかに解像感はアップしています。拡大してみるとbad pixelが強調されていたりややざらついた質感になるのですが、実観賞時にはかなりの改善を感じます。ここぞ、という時に役に立つかもしれません。

ただし、変換にはかなり時間(数百フレームで数時間)がかかりますし、変換途中のファイル容量(1フレームが数十MB)もすごいことになります。

単に解像が欲しいのであれば素直に最新の4K収録できるカメラを使った方がよいのでしょう。あえてMagic Lanternを使用するならば、解像よりも色深度を重視した映像を作らないとその存在意義はありません。


*1:ちなみに、DxOのPureRAW2(の試用版)を試してみましたが、Magic Lanternのdngファイルを読み込む事はできませんでした。