ハイビジョンの動画ファイル形式「AVCHD」は扱いづらいのでとても困っています。撮影自体はデジカメや従来のビデオカメラのようにできますが、再生・編集・整理など撮影後の取り回しが大変面倒です。
ネイティブAVCHDの動画ファイル(.mtsファイル)の取り扱いについて簡単にまとめました。備忘録です。
ネイティブ.mtsファイルの再生
.mtsファイルは純正のQuickTme Playerではいまだに再生できません(追記あり ↓)。フリーソフトなどを利用します。
万能動画プレーヤーのvlcで再生できますが、やや重いようです。4GB搭載のMacBook Pro(Late 2009)であれば気になりませんが、メモリの少ない非力なマシンだとかなりのコマ落ち・同期ずれ*1 があります。
ffmpeg系の動画プレイヤー、MovistやMPlayer OSX Extendedなどの方が軽いです。そこそこさくさくと表示できました。
個人的にはMovistの派生アプリ、アイコンやインターフェイス周りのグラフィックを変えた、Movist Mod「SABLE」がおすすめです。
ネイティブ.mtsファイルの整理・保管
mtsファイルはQuick Lookで確認できません(追記あり ↓)。Cover Flowなどで閲覧してもブランクのファイルアイコンが表示されるだけです。
対応策としては、ShedWorxのHD Quick Lookを利用すると(動画は閲覧できないながらも)プレビューの静止画像を確認できるようになります。
さらにAVCHDのファイルは、動画(ストリーム)ファイルだけでなくファイル格納のディレクトリ構造を維持したままでないとiMovieなどの編集ソフトにきちんと取り込めません(初めてGH1から動画ファイルを取り出した時はストリームファイル以外全て捨ててしまったのでiMovieに取り込めなくなってしまい、かなり焦りました)。
ストリームファイルだけで保管したいのであれば、同じくShedWorxのFlamingoHDとVoltaicHDを利用します。必要に応じて中間ファイルのAIC(Apple Intermediate Codec)などに変換し、iMovieのイベントとして取り込むことができるので、普段はFinder主体で素朴に整理・保管できます。なかなかです。
120505|追記 FlamingoHDは名称変更してCosmosとなったようです。
120701|追記 PanasonicがAVCCAM向けに配布しているQuickTimeプラグイン、AVCCAM Importerを利用するとQuickTime PlayerでのMTSファイル閲覧やQuick Look、Cover Flow表示が出来るようになります。QuickTime Playerでの再生はややバギーですが、Lion(対応はSnow Leopardまで)でも利用できます。
ネイティブ.mtsの編集
中間コーデックに変換せず気軽に切り貼りし、最低限のタイトルやトランジションをつけられるOSX用の動画編集ソフト*2 を探しているのですがまだ見つかりません。
こんなのとか、こんなの、こんなの、さらにはこんなのがありましたが、どれもどうにも使い勝手が悪く、ダメです(仕様やインターフェイスの基本がどれも全く同じでした。もともとのソースは一緒なのかもしれません)。
上記のVoltaicHDなども超素朴で悪くないのですが、最もやりたかった、PToolでハックしたGH1の生成するFHD24pファイルを処理できないのでやはりダメです。
今日の結論
閲覧・整理はできそうですが、肝心の編集アプリは見つかりませんでした。残念です。気長に探そうとは思いますが、次期QuickTimeやiMovieのアップデートですべてシンプルに解決してしまうかもしれません。しばらくは撮影に専念し、様子をみる事にします。
120402|追記 その後、YouTubeの「動画エディタ」での編集が楽チンな事に気づきました。
120505|追記 ガジェット☆ダイスケの記事に「Media Converter」とPreset「Re-wrap AVCHD for Quicktime - uncompressed Audio」の組み合わせを使ってAVCHDファイルを手軽に扱う方法が載っていました。試してみましたがとても便利です。
120619|追記 iPhotoがAVCHDに対応しました。re-wrapしてmovファイルとして手軽に扱えるようになりました。
130117|追記 ブルーレイディスクプレーヤーを DLNAのレンダラーとして使う事で.mtsファイルのテレビ再生がグッと楽になりました。