coluli

安物のカメラ機材を使ったテスト撮影ばかりしています。

Samyang 12mm F2.0(が欲しい)

物欲が溜まった時はとりあえず欲しいものをAmazonのカートに入れてしまいます。買わずに(チェックアウトせずに)頭が冷えるのを待ちます。

がまんできない場合は「いったいいつ使うんだ」と自問するとたいてい、「そんな暇はない」と答えが出ます。

それでもがまんできない場合は、とりあえずこのようなエントリーを書いて頭が冷えるのを待ちます。


Samyang 12mm F2.0 NCS CSがとても気になっています。

韓国メーカーのミラーレス用広角レンズです。MFです。対応マウントはいくつかありますが、m4/3のやつが欲しいです。2016年2月現在、Amazonで37,800円。お手頃価格のレンズです。

samyang opitcs-12mm-F2.0-camera lenses-photo lenses-detail_2

気になる理由はいくつかあります。

大きめのイメージサークル

このレンズはAPS-Cに対応しています*1APC-Cはm4/3より一回り大きいセンサーなので、レンズのイメージサークルもそれに合わせた大きさになっています。

_PL60096-01

m4/3のレンズとして使う場合はレンズ中央、画質が安定している(であろう)部分を使うことになります。周辺光量落ちや周辺の「流れ」、収差などを気にせず、画面全体が均一な画質になるはずなのです。その意味で、他のマウントサイズ(Sony Eマウント用やFujifilm Xマウント用)とは性格の違う、優等生的なレンズになります(はずです。多分)。

動画撮影時はさらに中央

さらに、動画撮影の場合はセンサー上下をカットして16:9にしてしまうので四隅は使いません。さらにさらに、最近の動画機は4Kのフル画素読み込み(DMC-GH4など)や電子手振れ補正(OM-D E-M5 Mark IIなど)のためにセンサーの中央部のみを使います。クロップ量は機種によりまちまちですが、例えばE-M5 Mark IIなどは85%くらいにクロップするそうです。

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ここまでレンズの中央しか使わないのであれば、どう考えても高画質でしょう。レンズの素性や工作精度・品質管理によるばらつきなどの不安要素はすべて誤差の範囲に収まるのではと想像します。

Adobeのレンズプロファイル

つい最近(2015年1月)、アドビのLightroomがアップデートされ(CC 2015.4 / 6.4)、このレンズのプロファイルも用意されました。Lightroomによるraw現像時にプロファイルを適用させると各種収差が自動で補正されます。純正レンズのように簡単に使えます。

海外での作例

国内でのレビューがほとんどないのは嫌韓の影響でしょうか。ですが、別に人柱にならなくても海外サイトでは普通に紹介されています。「samyang 12mm f2.0 review」で検索するとレビュー記事がたくさんヒットします。大半はSony Eマウント、Fujifilm Xマウントですが、m4/3マウントのレビューも少ないながらあります。また、YouTubeには動画用レンズとしてのレビューがあります*2。評判の良いOlympus純正 12mm F2.0との比較などが大変参考になります。


う〜ん、欲しいなぁ。使う暇もないけど、どうしよう。

強いて買わない理由を挙げるなら、最近の動画機は思ったよりもクロップ量が多い事。概念図を描きながら思いました。12mm(換算24mm)の広角レンズでも動画撮影時には平凡な準広角並みになってしまいそうです。高画質なのは良いけども、動画撮影時に「広角レンズ」としては使いたいのであれば、10.5mmとかのもっと短いレンズでないとダメかなぁ、と思い始めています。


170719|追記 12mm T2.2 Cine NCS CSを購入しました。同じ構成のシネマ仕様のレンズです。 SYSTEM5で購入しました。

*1:このようなレンズは他にもあり、シグマのDNシリーズなども元々APS-Cのミラーレス対応、マウントのバリエーションでm4/3もラインナップされているレンズとなります。また、マウントアダプターを使ってフルサイズ用のレンズを使えば同様のことができますが、m4/3に付けるとどれも(標準〜)望遠レンズになってしまい、マウント変換後に広角レンズの画角を確保できるレンズはほとんどありません(あっても非常に高価・大型になってしまい、あまり実用的ではありません)。

*2:画角が微妙に違うようですが、Olympusのレンズは撮影時に追加でデジタルの歪曲補正がかかっているのかもしれません。170719|追記 動画が削除されてしまいました。