coluli

安物のカメラ機材を使ったテスト撮影ばかりしています。

Ricoh CX5が便利で楽しい。

Ricoh CX5

首からぶら下げられる散歩用のデジカメが欲しくて、昨年末にRicohのCX5を購入しました。

Ricohのカメラを購入するのは初めてですが、便利で使っていて楽しいデジカメです。現行機種でもなく、市場からも消えつつありますが、とても良い買い物だったのでエントリーしておきます。

2点吊りが出来るので散歩に楽しい。

購入の直接の動機です*1。「小型のカメラを首にぶら下げる」スタイルは散歩にとても合っていると思うので。

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ステップズームが便利で楽しい。

ズームレンズがずっと苦手でした(今も苦手です)。コンデジだとどうしても起動時の広角端でルーズに撮影してしまうのですが、ステップズームは好みの画角を簡単に呼び出せるので楽しく撮影できます。単焦点時代に多用していたレンズとほぼ同じ、35mm相当と105mm相当で撮影できるようになりました。

CX5 歪曲収差テスト(35mm相当)

28mm相当始まりのズームなので、35mm相当では歪曲はほとんどありません。

CX5 歪曲収差テスト(100mm相当)

300mm相当までのズームなので105mm相当では歪曲はほとんどありません。

120225|追記 CX5のステップズームは(100mmではなく)105mm相当でした。修正しました。

電子水準器が便利で楽しい。

購入前は全然期待してなかったのですが、意外と多用してます。精度面でどの程度信頼できるかはよくわかりませんが純粋に便利だと思います。最近いろんなカメラに搭載されるようになってきたので、一度体験してみることをお勧めします。「どうせならあった方がいい」と思うはずです。

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背面液晶がきれいで楽しい。

約92万ドットの背面液晶*2 はきめ細かく、キレイです。sRGB 100%対応とのことで色も結構いい感じです。メイン機材のLumix GH1の背面液晶(46万ドット)より優れています。撮影していても気分が良く、このくらい精細でキレイなら接眼ファインダーは省いてもいいかな、と思うようになりました。

raw非対応もまた楽しい。

raw非対応機種は原則「撮って出し」になるので、画質設定を細かく調整しています。その日の撮影結果を見ては設定をちょっとずつ変えていく追い込み作業もとても楽しいです。ちなみに現時点での設定は、

  • ホワイトバランス:屋外
  • 露出補正:-1/3
  • 超解像:弱
  • ノイズリダクション:AUTO
  • コントラスト:-1
  • シャープネス:+1
  • 彩度:±0
  • 測光:中央

です。

「絵作り」が他社と違っていて楽しい。

そんなに多くのデジカメを使ったわけではありませんが、絵作りの方針が他社とは違う印象を持ちました。例えば「シャープネス」はかなり素材指向です。リンギング発生が大嫌いな私としてはたいへん好みですが、一般の人はピンぼけと勘違いしてしまうのではないかという位にソフトです。また、「コントラスト」もかなり軟調です。コントラストを-2とかにするとほとんどHDRのようになります。某社のようなデフォルトでリンギングばりばりコントラストバキバキにして素人受けを狙うコンデジなどと比較すると、非常に「良心的」に感じます。

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ユーザーインターフェイスが良く出来ていて楽しい。

画質の各種設定などは全て「マイセッティング」に登録しています。2つ登録できるので、利用頻度の高い画角の35mm相当と105mm相当で使い分けています。今まで所有していた他のデジカメにもカスタムメニュー登録機能はあったはずなのですが、ほとんど使ったことはありませんでした*3。このカメラのUIはたいへんよく出来ていると思います。

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プレビューが汚くてちょっと残念。

プレビュー表示時間は設定で「0.5秒」にしています。チラ見確認で撮影続行するのには絶妙の表示です。皆さんが今お使いのカメラ、プレビュー時間はどのくらいですか。確認してみてください。でも、プレビュー画像はなぜかとても汚い。構図の確認程度にしか使えません。残念です。

まとめ

間もなく市場からなくなるカメラについてたくさん書き留めてしまいました。まとめとしては、

  • 使ったことのないメーカーのデジカメは面白い。メーカーごとの差は思った以上に大きい。
  • 新しいカメラはやっぱり面白い。コンデジはまだまだ進化すると思います。
  • 使ってて楽しいカメラはやっぱり楽しい。「写りの良いカメラ」よりも*4 使ってて楽しいカメラで撮影したい。

といったところでしょうか。


*1:ちなみに新型(現行機種)のCX6は、ストラップ穴がひとつになってしまいました。

*2:ちなみに新型(現行機種)のCX6はさらに増えて約123万ドット。ですが輝度確保のための白色ドット増(PenTile Matrixというのかな)なので、「画素数」は640×480のVGAで変わらず。RGBで921,600ドット、RGBWで1,228,800ドットということのようです。店頭で見る限り確かに明るくクリアになりましたが、色の再現性は落ちてしまったようです。「sRGB 100%」を謳わなくなってしまいました。

*3:raw撮り前提ならば設定不要、ズーム画角を登録できる機種などなかった、というのもありますが。

*4:肝心の写りですが、「写りの良いカメラ」と比べなければとても良い写りです。それでいいじゃないですか。色収差とかはやや多め(特に望遠端)です。(rawが使えないので)現像時に除去できないのがちょっと痛いです。