coluli

安物のカメラ機材を使ったテスト撮影ばかりしています。

ケバブの汁と揚げ卵の食いこぼし

前回に続いてもう一つ。同じくウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』の一節です。

シルクの黒タイが、擦り切れたカーボン・リボンのようになりはじめている。
新品スーツのラペルには、ケバブの汁と揚げ卵の食いこぼし。

原著ではこんな感じです。

His black silk tie was starting to resemble a worn carbon ribbon.
There were medallions of kebab gravy and fried egg on the lapels of the new suit.

「fried egg」が「目玉焼き」なのは私でもわかります。「揚げ卵」って……。ですが、エキゾチックな食べ物の感じ(舞台はイスタンブール)はよく出ています。

……。電子書籍を使って、このようなエントリーを作成したかったのですが、実はここまでの作業、すべて手作業です。

Amazon(.com)で購入したKindle用の『Neuromancer』Kindle for Macで結構長いことめくりましたが、結局求める箇所は見つけられませんでした。「検索」機能もないので(見つけられませんでした)、「fried egg」すら検索できません。

結局(紙の)ペーパーバックをパラパラとめくり、該当箇所を見つけました。また、Kindle版で見つけられたとしてもカーソルは入らないので、見ながら手で打ち直すのは結局一緒です(綴りの間違いないよう、けっこう神経使って入力しました)。

Kindleは、「(Mac版だと)検索できない」「カーソル入れてコピペできない」というのは事実でしょうか。それとも私の勘違いでしょうか。事実ならば残念ながら「電子書籍」って利便性低いなぁ、と思います。テキストファイル(.txt)などとは大違いの不便な媒体だなぁ、と思います。